| 人口 | 3,809 人 |
|---|---|
| 面積 | 126.38 km² |
| 人口密度 | 30.1 人/km² |
青森県下北半島の中程、陸奥湾に面して広がる横浜町。奈良時代からの開拓の歴史を持ち、江戸期には南部藩領として栄えました。古くから天然ヒノキをはじめとする海産物・木材の取引で賑わい、近代以降は菜の花栽培を中心とした農業と、ナマコ・ホタテをはじめとする漁業が町の基盤となっています。春の菜の花畑は町の象徴であり、広大な黄色の絨毯が訪れる人々の心を魅了します。また、津軽弁の一部が話される地域で、地域に根ざした文化や風習が今も息づいています。お盆には盆踊りが行われ、地域の絆を深める重要な行事として受け継がれています。さらに、八幡太郎義家の伝説を伝える軽石八幡神社、県天然記念物「ゲンジボタル」の北限地など、自然・歴史・文化が融合した魅力に溢れています。横浜町は、季節の移り変わりを身近に感じながら、自然と歴史に寄り添う暮らしが営まれる温かな町です。
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文化・風習
横浜町の文化は、古代からの開拓や南部氏支配の歴史が背景にあり、町内には古文書や伝承が多く残ります。特に桧木地区に鎮座する「桧木八幡宮」には、源義家が波を射て嵐を鎮めたという伝説があり、現在も軽石を神体とする神社として信仰されています。また、この八幡宮に伝わる「能舞」「神楽」「獅子舞」はいずれも県指定無形民俗文化財となっており、毎年の例大祭では地域伝統芸能が披露されます。産業面では菜の花・ナタネの生産が盛んで、町の景観や地域文化にも大きな影響を与え、春には辺り一面が黄色に染まります。食文化としてはナマコやホタテをはじめとする海産物、地元産野菜を用いた料理が家庭に根付き、自然と共に暮らす地域性が色濃く反映されています。お盆の盆踊りや地区ごとの祭りも受け継がれ、地域コミュニティの結束を象徴しています。
特産品
- 菜の花・なたね油:横浜町は菜の花作付面積が全国有数で、特にNPO法人が製造する有機栽培の「御なたね油」は農林水産大臣賞を受賞した逸品。化学肥料や有機溶剤を使用せず、まろやかで豊かな風味が特徴。
- 横浜ナマコ(地域団体商標):柔らかく食感の良いナマコとして知られ、町の魚にも指定。刺身・酢の物・南蛮漬けなど、多彩な料理で親しまれる。
- ホタテ(養殖):陸奥湾に面する横浜町はホタテ養殖が盛んで、耳づり方式により大粒で旨味の濃いホタテが育つ。
- 毛豆:横浜町でブランド化が進む枝豆で、さやに茶褐色の産毛が特徴。「あおもり豊丸」「あおもり福丸」など品種も育成され、濃厚な甘みと香ばしさが魅力。
- ブランド豚「ほろよい豚」:飯田養豚場が酒粕を飼料に加えて育てる豚で、肉質の柔らかさとコクのある旨味から高い評価を受け、日本農林漁業振興会会長賞も受賞している。
年間イベント
- 菜の花フェスティバル:毎年5月、広大な菜の花畑が見頃を迎え、グルメ・音楽イベントなどが開催される横浜町最大の祭り。
- よこはま夏まつり・花火大会:毎年8月14日開催。昼は三保野公園でイベント、夜は約2,000発の花火が横浜漁港から打ち上げられる。
- ホタル&湧き水まつり:県天然記念物「横浜町のゲンジボタルおよびその生息地」である吹越地区で7月上旬に開催されるイベント。
- 砂浜海岸フェスティバル:横浜町砂浜海岸海水浴場で行われる夏のイベントで、人間ばんば大会や宝探しなどが人気。
アクセス方法
- 鉄道:JR大湊線・陸奥横浜駅 が町の中心駅。青森駅または野辺地駅からアクセス可能。
- バス:下北交通バスが「むつ〜青森」「むつ〜野辺地」間で横浜町を経由して運行。
- 車:国道279号が町の主要道路で、むつ市・野辺地町方面からのアクセスが便利。
- 飛行機:青森空港からレンタカー・バスで移動(空港→青森駅→大湊線・バス経由)。
- 高速バス:国際興業バス「しもきた号」が町内(ローソン横浜町道の駅前店)から東京(大宮・新宿)へ運行(特定日限定)。
観光スポット
- 菜の花畑 – 日本有数の菜の花作付け面積を誇り、5月には黄色の絶景が広がる横浜町最大の観光名所。
- 道の駅よこはま(菜の花プラザ) – 特産品販売やレストラン、観光案内を備える施設。
- 砂浜海岸海水浴場 – 夏に多くの海水浴客で賑わい、コテージ宿泊も可能。
- 桧木八幡宮(軽石八幡神社) – 義家伝説と県無形民俗文化財の能舞が伝わる歴史ある神社。
- よこはまホタル村 – ゲンジボタルの北限地として知られ、7月には幻想的な夜を楽しめる。
- 三保野公園 – テニスコートやミニサッカー場があり、イベント会場としても利用される。
