| 人口 | 22,842 人 |
|---|---|
| 面積 | 420.42 km² |
| 人口密度 | 54.3人/km² |
岩手県北部の内陸に位置する二戸市(にのへし)は、岩手県の最北端にあたる内陸都市で、奥羽山脈と北上山地に挟まれた地理的条件を持つ、県北地域の中核都市です。市域の中央部から北部にかけては馬淵川が南北に貫流し、その流域に市街地や農地が形成されてきました。東部には折爪岳、西部には稲庭岳を望み、山地・河川・盆地が組み合わさった地形が、農業と居住環境の両立を可能にしています。
旧福岡町を中心に発展してきた二戸市は、古くから奥州街道の要衝として栄え、現在も東北新幹線と在来鉄道が接続する交通拠点を有しています。さらに、九戸郡軽米町・九戸村・一戸町などとともに「カシオペア地域」を形成し、県北広域圏の行政・経済・文化の中心的役割を担っています。自然環境の豊かさと都市機能のバランスが取れた、落ち着いた生活環境を備える地方都市として評価されています。
歴史
二戸市周辺には、縄文時代から人々が暮らしていた痕跡が確認されており、古代にはエミシの一族である「爾薩体(にさったい)」が居住していた地域として知られています。平安時代初期には朝廷の勢力が及び、行基が開山したと伝えられる天台寺が現在の市域に残されています。中世以降は南部氏の支配下に置かれ、九戸政実の乱など、奥州の歴史を象徴する出来事の舞台ともなりました。
江戸時代には福岡町として奥州街道の宿場町として発展し、明治期の廃藩置県を経て岩手県に編入されました。1972年に旧福岡町と金田一村が合併して旧・二戸市が誕生し、2006年には浄法寺町と新設合併して現在の二戸市となりました。こうした行政変遷を経ながら、地域の歴史と文化を継承した市街地と、農山村地域が共存する市域構造が形成されています。
文化・風習
二戸市の文化は、内陸北部の寒冷な気候と農山村的な生活様式を背景に育まれてきました。市内では、伝統的な年中行事や地域祭礼が各地区で継承されており、集落単位での結びつきが今も強く残っています。文化的象徴の一つが、天台寺を中心とした信仰文化で、古くから人々の精神的支柱となってきました。
また、二戸市は「なにゃーと(カシオペアメッセ・なにゃーと)」を核とした市民文化活動にも力を入れており、展示会やイベント、観光案内の拠点として機能しています。冬季の厳しい寒さと豪雪という自然条件の中で培われた、助け合いの風土や堅実な暮らしぶりは、現在の市民生活にも色濃く反映されています。
特産品
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浄法寺漆:
二戸市浄法寺地区で生産される国産漆で、日本有数の漆産地として知られています。文化財修復や仏具、漆器に用いられ、現在も伝統技術の継承が続けられています。
滴生舎(浄法寺漆) -
雑穀類:
冷涼な気候を生かしたヒエ・アワなどの雑穀栽培が行われており、健康志向の食材として評価されています。
二戸市周辺の雑穀産地 -
米:
馬淵川流域の水田地帯では水稲栽培が行われ、県内消費を中心に安定した品質の米が生産されています。
二戸市の水田地帯 -
農産加工品:
地元農産物を活用した漬物や加工食品が、直売所などで販売されており、地域色のある土産品として親しまれています。
なにゃーと
移住・暮らし情報
- 生活利便性:二戸駅周辺を中心に、商業施設、医療機関、行政機関が集約されており、日常生活に必要な機能がコンパクトにまとまっています。
- 子育て環境:市内に複数の小学校・中学校が配置され、地域に根差した教育環境が整備されています。自然体験の機会も多い点が特徴です。
- 医療:市内医療機関に加え、県北地域の医療拠点としての機能を担っています。詳細は二戸市公式サイトを参照。
- 住宅事情:戸建住宅を中心とした住宅地が広がり、比較的安定した住環境が形成されています。
- 暮らしの特徴:豪雪地帯であるため冬季の雪対策は必須ですが、除雪体制が整備され、地域全体で対応が行われています。
気候・生活環境
- 内陸性の大陸的気候で、夏冬の寒暖差が大きい。
- 冬季は積雪量が多く、寒さが厳しい。
- 夏季は比較的冷涼で、猛暑日は少ない。
- 山地と河川が、日常の景観と生活環境を形成している。
地域ごとの特徴(エリア別)
- 旧福岡町地区:市の行政・商業の中心地で、二戸駅を核に市街地が形成されています。
- 金田一地区:温泉地として知られ、金田一温泉を中心に観光資源が集積しています。
- 浄法寺地区:山林と農地が広がる地域で、漆生産などの伝統産業が残されています。
アクセス
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鉄道:
東北新幹線:二戸駅
IGRいわて銀河鉄道:二戸駅 − 斗米駅 − 金田一温泉駅 - 道路: 国道4号、八戸自動車道(浄法寺IC)
- バス:JRバス東北、岩手県北バス、市内路線バスが運行。
