北海道小平町完全ガイド｜観光・文化・特産品・アクセス情報

北海道西海岸に位置する小平町（おびらちょう）は、留萌郡に属し、日本海に面した自然豊かな町です。町の中心部は留萌市から北へ約20kmの場所にあり、背後には天塩山地、前面には日本海が広がる風光明媚な地域です。かつては留萌炭田の産炭地として栄え、最盛期には1万7千人を超える人口を誇りました。現在では農業や漁業が主な産業で、米、野菜、ホタテ、タコなどが特産品として知られています。町内には国指定重要文化財「旧花田家番屋」など、北海道開拓期の歴史を今に伝える建築物も残り、観光資源として人気です。

また、小平町は四季の移ろいを感じられる土地でもあります。冬は日本海からの雪に包まれ、特別豪雪地帯に指定されるほどの降雪がありますが、その雪景色は圧巻。夏には臼谷海水浴場や鬼鹿海岸などで多くの観光客が訪れます。近年では「道の駅おびら鰊番屋」や「おびら観光体験農園」など、地域資源を活かした観光整備も進められ、自然・食・歴史が一体となった魅力ある町として注目されています。

文化・風習

小平町の文化は、漁業と農業の歴史とともに育まれてきました。特にニシン漁の最盛期に建てられた「旧花田家番屋」は、北海道遺産にも選定されており、往時の繁栄を今に伝える貴重な文化財です。また、町の人々は北海道方言を今も大切に使い、素朴で温かいコミュニティ文化が息づいています。

冬には雪を活かした地域イベント「おびら雪んこまつり」が開催され、雪像展示や冬花火が行われます。夏には漁業の豊漁を祝う「おびら港まつり」や「鬼鹿おにしか祭り」が行われ、地元の海産物や音楽イベントで賑わいます。これらの祭りは、町民の結束を象徴する行事として長年続けられており、観光客にも開かれた地域文化として高い人気を誇ります。

また、小平町では「北海道小平高等養護学校」や地域住民が連携し、郷土芸能や文化活動を支援しています。地域の神社では伝統の「鬼鹿松前神楽」も継承されており、北海道の民俗芸能の一端を担っています。

特産品

• 小平プレミアム米：肥沃な土壌と清流・小平蘂川の水で育てられたブランド米。全国食味コンクールで入賞歴もある高品質な米です。
• アイボリーメロン：北海道で唯一小平町だけが栽培する希少メロン。クリーム色の果肉と上品な甘さが特徴で、夏季限定の高級ギフトとして人気。
• ホタテ・ミズダコ：日本海の豊かな海で育つホタテとミズダコは小平町を代表する海産物。特に鬼鹿漁港では新鮮な直売も行われています。
• 黒毛和牛（おびら和牛）：冷涼な気候で育つ高品質な牛肉で、柔らかな肉質と旨味が特徴。地元飲食店や直売所で味わえます。
• ハスカップ製品：町内の農家が生産するハスカップを使ったジャムやスイーツが人気。特に「おびらベリーファーム」の製品は観光客にも好評です。

年間イベント

• おびら雪んこまつり（2月）：雪像や冬花火、郷土芸能などが行われる冬の一大イベント。会場：小平町文化交流センター周辺。
• おびら桜まつり（5月）：寧楽地区や小平ダム周辺で桜が満開になる時期に開催。地元グルメ屋台や演奏会も実施。
• おびら港まつり（7月）：鬼鹿港で行われる漁業感謝の祭典。魚介類の販売やステージイベント、花火大会も開催。
• おびら秋の味覚まつり（10月）：収穫された新米や野菜、海産物を販売する地産地消イベント。地元産食材の炭火焼きが人気。
• おびらイルミネーション（12月）：町中心部を中心に冬の夜を彩るイルミネーションが灯されます。幻想的な光景が魅力。

アクセス方法

• 飛行機：旭川空港（東神楽町）が最寄り。空港から留萌市経由で車で約2時間。
• 鉄道：現在町内に鉄道はありません。最寄りはJR留萌駅で、沿岸バスが小平町方面へ運行。
• バス：沿岸バス「特急はぼろ号」（札幌〜羽幌）が小平町を経由。札幌から約3時間半。
• 自動車：札幌から国道231号・232号を経由して約3時間。留萌市からは約25分。
• 自転車：日本海オロロンライン（国道232号）はサイクリングロードとして人気。道の駅を拠点に巡るのもおすすめ。

観光スポット

• 道の駅おびら鰊番屋 – 国指定重要文化財「旧花田家番屋」を併設した観光拠点。レストランや特産品販売所も併設。
• 旧花田家番屋 – 明治時代のニシン番屋建築。北海道遺産として登録されており、漁業文化の歴史を学べます。
• 臼谷海水浴場 – 夏に多くの観光客で賑わう人気のビーチ。遠浅で家族連れにも安心。
• おびらしべ湖（小平ダム） – 山あいに広がる人工湖。紅葉シーズンの美しさは必見で、釣りや写真撮影にも人気。
• 鬼鹿港 – 地元漁業の中心地で、新鮮な魚介が味わえる。夏祭り時期には露店も並び賑わう。

関連リンク

• 小平町公式サイト
• 小平町の地図（Googleマップ）