| 人口 | 2,259 人 |
|---|---|
| 面積 | 205.01 km² |
| 人口密度 | 11 人/km² |
北海道の壮瞥町（そうべつちょう）は、胆振総合振興局の西部に位置し、洞爺湖の南東岸に面する自然豊かな町です。有珠山や昭和新山といった火山群を有し、国立公園「支笏洞爺国立公園」にも指定されています。町の歴史はアイヌ文化の影響を受け、地名もアイヌ語「ソ・ペッ（滝の川）」に由来します。明治時代以降は開拓によって農業が発展し、現在では果樹栽培を中心とした農業と観光が町の主要産業となっています。 壮瞥町は「昭和新山国際雪合戦」の開催地としても知られ、国内外から多くの参加者を集める冬の一大イベントです。また、温泉地としても魅力的で、壮瞥温泉・蟠渓温泉など多彩な湯処が点在しています。春は桜、夏は緑と湖、秋は紅葉、冬は雪景色と、四季折々の表情を楽しめる町です。訪れた人々は、火山と湖が生み出す壮大な自然景観と、地元の人々のあたたかさに触れることで、深い感動を得ることでしょう。
文化・風習
壮瞥町の文化は、アイヌ民族の自然観と開拓時代の努力が融合した独特の地域文化に彩られています。町内では、北海道方言が日常的に使われ、古くから受け継がれる祭事や獅子舞が地域の伝統として残っています。特に「久保内獅子舞」と「仲洞爺獅子舞」は、町指定の無形民俗文化財として保存され、毎年秋に神社で奉納されます。 農業は町の基盤産業であり、りんごやメロンなどの果樹栽培が盛んです。昭和新山の麓や洞爺湖畔の景観を活かした観光業も発展し、自然と人が共生する町づくりが進められています。冬季には「昭和新山国際雪合戦」、夏には「そうべつりんごまつり」や「壮瞥湖まつり」など、季節ごとの行事が町を彩ります。 壮瞥町の人々は、厳しい自然環境を受け入れながらも自然とともに生きる知恵を磨き、互いを思いやる温かな地域社会を築いてきました。その精神は、訪れる人々にも穏やかで力強い印象を残します。
特産品
- りんご・果樹類： 壮瞥町は「果樹の里」として知られ、りんご・さくらんぼ・プラム・ぶどうなど多彩な果実が栽培されています。特にりんごは「壮瞥ふじ」「つがる」などの品種が有名で、直売所や観光果樹園で収穫体験も楽しめます。
- そうべつりんごワイン： 町内産のりんごを使用したフルーティーなワインで、壮瞥町特有の爽やかな酸味が特徴です。お土産として人気が高く、洞爺湖周辺のホテルや道の駅でも購入可能です。
- 壮瞥温泉： 洞爺湖南岸に位置する温泉地で、湯は無色透明・弱アルカリ性で肌に優しい泉質。湖畔から有珠山・昭和新山を望む絶景が楽しめます。 Googleマップで見る
- 蟠渓温泉： 長流川沿いの山間に湧く温泉で、歴史は明治時代に遡ります。静かな自然に囲まれ、湯治場の風情を今に残す名湯です。 Googleマップで見る
- 昭和新山ラベンダー： 昭和新山周辺で育てられるラベンダーは香りが強く、地元産の精油や香り袋、石鹸などの加工品に利用されています。
年間イベント
- 昭和新山国際雪合戦（2月）： 北海道遺産にも登録された冬の名物イベント。国内外からチームが集まり、雪の中で熱戦が繰り広げられます。 会場（昭和新山）をGoogleマップで見る
- 壮瞥湖まつり（7月）： 洞爺湖畔で開催される夏祭り。花火大会やステージイベントが行われ、湖面に映る花火が幻想的な夜を演出します。
- そうべつりんごまつり（9月）： 町特産のりんごをテーマにした秋の収穫祭。りんごの品評会や直売、アップルパイ販売などが行われます。
- 昭和新山火まつり（冬期）： 昭和新山の誕生を記念してかつて行われた伝統行事。現在は一部地域で復活イベントが検討されています。
- 初日の出イベント（1月1日）： 壮瞥公園や洞爺湖畔から昇る初日の出を拝む行事。地元民や観光客が集い、新年の平安を願います。
アクセス方法
- 飛行機： 最寄りは新千歳空港。空港から車で約1時間40分（道央自動車道～虻田洞爺湖IC経由）。
- 鉄道： 町内に鉄道はなく、最寄駅はJR室蘭本線の伊達紋別駅。駅からバスまたはタクシーで約30分。
- バス： 道南バスが伊達市・洞爺湖温泉方面との路線を運行。洞爺湖温泉経由で札幌・室蘭方面へもアクセス可能です。
- 車： 札幌市から約2時間（約140km）。道央自動車道を経由し、虻田洞爺湖ICから国道453号線を利用。
観光スポット
- 昭和新山 – 1944年の有珠山噴火で誕生した溶岩ドーム。今も地熱が感じられ、火山活動の迫力を間近に体感できます。
- 有珠山ロープウェイ – 山麓から山頂までを約6分で結ぶロープウェイ。展望台からは洞爺湖と昭和新山を一望できます。
- 壮瞥公園 – 洞爺湖を見渡す高台にある展望公園。春の桜と秋の紅葉の名所です。
- 仲洞爺キャンプ場 – 洞爺湖畔にある自然豊かなキャンプ場。湖水浴やカヌー、温泉も楽しめます。
- 三松正夫記念館（昭和新山資料館） – 昭和新山の形成を記録した学者・三松正夫の功績を伝える資料館。火山の成り立ちを学ぶことができます。
- オロフレスキー場 – 標高930mのオロフレ峠に位置するスキー場。パウダースノーと絶景が魅力の穴場スポットです。
