人口 | 2,763 人 |
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面積 | 225.11 km² |
人口密度 | 12.3人/km² |
北海道の上川地方北部に位置する和寒町(わっさむちょう)は、名寄盆地の南端に広がる丘陵地帯にあり、四季折々の自然が美しい町です。冬の厳しい寒さで知られ、全国ニュースでも「今冬一番の寒さ」としてたびたび登場します。アイヌ文化の影響が残る一方、明治期の開拓によって発展した歴史を持ち、農業を基幹産業としています。特に、寒冷地ならではの「越冬キャベツ」や「かぼちゃ」の生産が盛んで、全国的にも知られています。自然との共生を大切にする暮らしが根付き、澄んだ空気と四季の恵みに囲まれた生活が魅力です。町内にはスキーやキャンプ、パークゴルフなどを楽しめる施設も充実しており、地域イベントも年間を通して活発に行われています。北海道方言が日常的に使われ、温かい人々が訪れる者を迎えてくれるこの町は、まさに「北海道の原風景」が息づく場所といえるでしょう。
文化・風習
和寒町の文化と風習には、アイヌ文化の名残と開拓時代から続く北国の暮らしが色濃く反映されています。寒さが厳しい冬を乗り越える知恵と工夫が町の生活様式に息づき、自然と調和した生き方が今も大切にされています。農業が生活の中心であり、特に「越冬キャベツ」や「南瓜(かぼちゃ)」の生産は町の象徴です。これらは長い冬を利用して熟成され、甘みや風味が増すことで知られています。
地域では北海道方言が日常的に話され、親しみやすい人々との会話から土地の温かさを感じることができます。また、年間を通して開催される「どんとこい!わっさむ夏まつり」や「わっさむ極寒フェスティバル」などは、町民が一体となって楽しむ伝統的な行事です。これらの祭りは観光客にも人気で、地元の食と文化を体験できる貴重な機会となっています。和寒町は、自然、農業、文化、そして人の温もりが調和した「北海道らしさ」を色濃く感じられる町です。
特産品
- 越冬キャベツ: 雪の下で保存し甘みを増した冬限定のキャベツ。和寒町を代表する特産品で、柔らかく甘い味わいが特徴。直売所や冬まつりでも販売されます。
- かぼちゃ: 作付面積日本一を誇る和寒町の代表農産物。ホクホクとした食感と濃い甘みが特徴で、秋には「わっさむパンプキンフェスティバル」が開催されます。
- きのこ類: 愛別町と並ぶ上川管内有数の産地。しめじ、なめこ、舞茸などが特産で、地元料理にも多く使われます。
- 和寒米: 寒冷地品種の稲作が可能になったことで誕生した高品質の北海道米。冷涼な気候がもたらす粘りと香りが人気です。
- 農産物直売所「わっさむ農産物直売所」: Googleマップで開く。 新鮮なキャベツ、かぼちゃ、ねぎ、じゃがいもなどを販売し、地元グルメや加工品も豊富に揃います。
年間イベント
- 三笠山夜桜まつり: 三笠山ふれあいのもりで開催。5月中旬、夜桜とジンギスカンが楽しめる人気イベント。
- どんとこい!わっさむ夏まつり: 7月最終日曜日開催。家族連れでにぎわい、カブト虫釣りや地元グルメが並びます。
- わっさむパンプキンフェスティバル: 10月上旬、三笠山ふれあいのもりで開催。かぼちゃランタン作りや特産品販売が人気。
- 和寒神社例大祭: 和寒神社にて8月24~26日。稚児舞や神輿渡御など伝統行事が行われます。
- わっさむ極寒フェスティバル: 2月初旬開催。越冬キャベツ早食い競争や雪像展示、スノーラフティングなど、冬の名物イベントです。
アクセス方法
- 飛行機: 最寄りは旭川空港。車で約1時間半、バス利用も可能です。
- 鉄道: JR和寒駅(宗谷本線)が中心駅。旭川駅から約1時間。
- バス: 道北バス「高速なよろ号」が札幌~和寒間を運行。和寒バス停で下車。
- 車: 道央自動車道・和寒ICを利用。旭川から国道40号経由で約1時間。
- 自転車: 名寄方面からのツーリングも人気で、丘陵の風景を楽しみながら走ることができます。
観光スポット
- 南丘森林公園 – カヌーやキャンプを楽しめる自然公園。夏季は家族連れでにぎわいます。
- 三笠山自然公園 – モトクロス場やこどもの国、パークゴルフ場などを備えたレジャースポット。
- 塩狩峠記念館(三浦綾子旧宅) – 小説『塩狩峠』ゆかりの地。文学ファン必見の観光名所。
- 和寒東山スキー場 – クロスカントリーの名門地。冬はスキーやヒルクライム大会で賑わいます。
- 和寒郷土資料館(D51展示) – 旧国鉄時代のD51蒸気機関車が展示され、町の歴史を学べます。