| 人口 | 9,533人 |
|---|---|
| 面積 | 237.10 km² |
| 人口密度 | 40.2 人/km² |
北海道上富良野町は、上川総合振興局に属し、富良野盆地の北部に位置する町です。開拓時代から農業を中心に発展し、現在では美しいラベンダー畑や豊かな自然景観で知られています。特に1948年に始まったラベンダー栽培は、町のシンボルとして全国に広まり、2001年には環境省の「かおり風景100選」に選定されました。夏には一面に紫の花が広がり、国内外から多くの観光客が訪れます。また、町の東部には大雪山系十勝岳、西部には夕張山地が広がり、山岳と盆地のコントラストが美しい景観を形作っています。農業と観光の両輪で発展してきた町であり、開拓の歴史を伝える文化財や史跡も多く残っています。さらに、1955年に陸上自衛隊駐屯地が開設されて以降、町の人口構成や産業構造にも大きな影響を与えてきました。厳しい冬の寒さと豪雪を乗り越え、自然と共に暮らす姿勢は町民の生活に深く根付いており、四季折々の行事や祭りを通じて豊かな文化を育んでいます。
文化・風習
上富良野町は、開拓時代の歴史を受け継ぎつつ、自然との共生を重んじる生活様式が特徴的です。町の発展は1897年（明治30年）の入植から始まり、その後鉄道開通や農地の拡大によって基盤が整えられました。1948年に始まったラベンダー栽培は、やがて町の象徴となり、現在では「ラベンダーのまち」として全国に知られています。夏には町内各所で紫の花畑が広がり、観光の大きな魅力となっています。
冬は寒さが厳しく、最低気温が氷点下30度近くまで下がることもありますが、雪景色の美しさは格別です。町内では雪を活かした冬の祭典が開催され、幻想的な氷雪のアートや花火が人々を楽しませます。また、地元住民は北海道方言を使い、郷土料理として豚サガリや新鮮な農産物を使った家庭料理が親しまれています。
上富良野町はまた、芸術家や文化人との関わりも深く、小説『泥流地帯』やテレビドラマ『優しい時間』などの舞台となったことでも知られています。町の歴史と自然は文化の中に溶け込み、訪れる人々に感動を与え続けています。自然と歴史、そして文化が調和したこの町は、暮らす人々にとっても訪れる人々にとっても特別な場所となっています。
特産品
- ラベンダー：上富良野町を象徴する花であり、町内には広大なラベンダー畑が点在します。エッセンシャルオイルや石けん、ポプリなど多様な加工品としても販売され、観光客に人気です。
- メロン：夏の特産として知られ、芳醇な香りと濃厚な甘みが特徴です。贈答品としても高く評価されています。
- ワイン：富良野盆地の気候を活かしたブドウ栽培が行われ、赤・白ワインが生産されています。ラベンダーを使ったリキュールなどもあり、地域独自の味わいを楽しめます。
- 乳製品：町内周辺の牧場で生産される牛乳を使用したチーズやバター、ヨーグルトは濃厚で風味豊か。特に新鮮な牛乳の美味しさは訪れる人に感動を与えます。
- トマト：昼夜の寒暖差が大きい気候で育つため、糖度が高く旨味の強いトマトが収穫されます。サラダや加工品として幅広く利用されています。
年間イベント
- ラベンダーまつり（7月）：町内のラベンダー畑が見頃を迎える時期に開催。特産品市やコンサート、花火大会などが行われ、観光客で賑わいます。
- かみふらの雪まつり（2月）：雪像やアイスキャンドル、花火など、冬ならではのイベントを楽しめる祭典です。
- 花と炎の四季彩まつり（7月）：ラベンダーとともに、夜にはたいまつや花火が打ち上げられ、幻想的な雰囲気に包まれます。
- 十勝岳紅葉まつり（9月）：十勝岳の紅葉を楽しむイベントで、地元のグルメや登山ツアーが人気です。
- 北の大文字（12月31日～1月1日）：大晦日から元旦にかけて十勝岳の山肌に「大」の字が灯され、新年の幕開けを祝います。
アクセス方法
- 飛行機：最寄りは旭川空港で、町中心部まで車で約1時間。新千歳空港からは高速道路を利用して約3時間です。
- 鉄道：JR富良野線の上富良野駅が中心駅となります。旭川駅や札幌駅から乗り継ぎでアクセス可能です。
- バス：ふらのバスが運行しており、富良野市や旭川市から路線バスで移動できます。都市間高速バスも運行されています。
- レンタカー：空港や主要都市からのアクセスにはレンタカーが便利で、十勝岳温泉や観光スポットを巡る際におすすめです。
- 自家用車：国道237号や北海道道291号など主要道路が整備されており、車での観光にも適しています。
観光スポット
- 日の出公園 – ラベンダー畑が広がる町の代表的観光地で、展望台からは富良野盆地と十勝岳連峰を一望できます。
- 十勝岳温泉郷 – 標高1,200m付近にある温泉地で、登山や紅葉観光の拠点として人気です。
- 深山峠 – 展望スポットとして知られ、富良野盆地や十勝岳を一望できる絶景ポイントです。
- 土の館 – 農業と土壌に関する資料を展示する施設で、北海道遺産にも登録されています。
- フラワーランドかみふらの – 季節の花々が咲き誇る観光農園で、体験プログラムや地元食材を使ったグルメも楽しめます。
