| 人口 | 3,415 人 |
|---|---|
| 面積 | 233.57 km² |
| 人口密度 | 14.6 人/km² |
北海道胆振総合振興局の最西端に位置する豊浦町(とようらちょう)は、内浦湾(噴火湾)に面した風光明媚な町です。古くからアイヌ文化の影響を受け、明治時代の開拓期には本州からの移住者が入植し、農業と漁業を基盤に発展してきました。特に礼文華地区はホタテ養殖の発祥地として知られ、現在でも水産業が町の主要産業のひとつです。また、農業面ではイチゴやジャガイモ、水稲、アサツキ(生産量道内一位)などが盛んで、自然の恵みを生かした食文化が根付いています。町の人々は自然との共生を大切にし、北海道方言やアイヌ文化を継承する意識も強く、四季折々の風景とともに穏やかで豊かな暮らしが息づいています。豊浦夏まつりや雪まつりなど、地域の絆を深めるイベントも多く、訪れる人々を温かく迎える町です。
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文化・風習
豊浦町は、北海道の自然と歴史が調和する文化豊かな地域です。古代よりアイヌの人々が暮らした痕跡が残り、町内の「カムイチャシ史跡公園」にはアイヌのチャシ跡(砦跡)が保存されています。明治以降の開拓期には宮城県や山梨県からの移民が入植し、農耕文化が根付きました。現在も酪農や畜産を中心とした農業が町の基幹産業であり、地元の海産物と合わせて「海と大地の恵み」を味わえる地域として知られます。 豊浦町では、北海道方言が日常的に使われるほか、地域住民による伝統文化の保存活動も盛んです。特に「豊浦夏まつり」や「豊浦町雪まつり」は町の二大イベントであり、住民が一体となって開催されることで地域コミュニティの強い絆を感じることができます。また、アイヌ文化を象徴する工芸品や木彫り細工も地元の手工芸として人気があり、観光客への土産品としても好評です。歴史と自然、そして人々の温かさが共存する町、それが豊浦町です。
特産品
- 豊浦いちご:道内でも有数のイチゴの産地として知られ、6月には「いちご豚肉まつり」が開催されます。甘味と酸味のバランスが絶妙で、直売所では新鮮な摘みたてを味わえます。
- アサツキ:豊浦町はアサツキの生産量が北海道一。香りが良く、薬味や炒め物に重宝されます。
- ホタテ:礼文華地区は内浦湾のホタテ養殖発祥の地。養殖技術の高さから高品質なホタテが水揚げされ、町の漁業の柱となっています。
- ジャガイモ・米:丘陵地帯と豊かな水源に恵まれ、澱粉質が高く甘みのあるジャガイモや風味豊かな水稲が栽培されています。
- 豚肉:道内トップクラスの生産量を誇る豊浦町の豚肉は、柔らかく旨味が濃いことで知られ、町内の直売所やイベントでも人気です。
年間イベント
- 豊浦町雪まつり:毎年2月に開催。雪像展示やアイスキャンドルが街を彩り、家族連れや観光客が雪遊びを楽しみます。
- いちご豚肉まつり:6月開催の町最大イベント。特産のイチゴと豚肉を使った料理が楽しめ、地元グルメを堪能できます。
- 豊浦漁港豊漁まつり:10月に礼文華地区で開催。ホタテやカニなどの海産物即売会や抽選会が行われます。
- 豊浦町花火大会:夏の夜を彩る恒例行事で、噴火湾を背景に花火が打ち上げられ、幻想的な光景が広がります。
- 豊浦町産業祭:地元産品の展示・販売、郷土芸能ステージなど、地域の魅力を広く発信する秋のイベントです。
アクセス方法
- 飛行機:新千歳空港から車で約1時間30分(約120km)。レンタカー利用が便利です。
- JR:室蘭本線「豊浦駅」下車(札幌駅から特急で約2時間15分、長万部駅から約25分)。
- バス:道南バスが伊達市・洞爺湖方面と豊浦町を結びます。町内には町営バスも運行されています。
- 自家用車:道央自動車道・豊浦ICを利用。札幌からは国道230号経由で約2時間半のドライブです。
観光スポット
- カムイチャシ史跡公園 – アイヌの祭祀・防衛遺跡を復元した史跡公園。国の名勝に指定されています。
- 豊浦温泉しおさい – 内浦湾を望む天然温泉施設。露天風呂からの夕日が絶景です。
- 噴火湾展望公園 – 豊浦市街地と噴火湾を一望できる高台の公園。夜景や星空観察にも人気。
- インディアン水車公園 – サケの遡上を観察できる公園で、秋には観光客で賑わいます。
- 小幌駅 – 日本有数の「秘境駅」。断崖に囲まれた無人駅で、鉄道ファンの人気スポットです。
