| 人口 | 159,700 人 |
|---|---|
| 面積 | 619.34 km² |
| 人口密度 | 258 人/km² |
北海道の南東部、十勝平野の中心に位置する帯広市（おびひろし）は、十勝総合振興局の所在地であり、道東を代表する都市です。1883年（明治16年）に静岡県出身の依田勉三率いる晩成社が入植したことをきっかけに開拓が始まり、以来、農業と畜産業を中心に発展してきました。現在では十勝地方の経済・文化・交通の中心地として知られ、豊かな自然環境と先進的な都市機能を併せ持つ「環境モデル都市」にも指定されています。市内を流れる十勝川は、市民の生活に潤いを与える象徴的な存在であり、河畔には温泉や公園が点在。帯広市はまた、スイーツ王国としても知られ、六花亭や柳月など北海道を代表する菓子店の発祥地です。四季を通じて美しい自然が楽しめる一方で、冬の厳しい寒さにも負けない人々の温かさが、この地の魅力をより一層際立たせています。
文化・風習
帯広市は、明治時代に開拓者たちが築いた「農業王国・十勝」の中心として発展しました。肥沃な平野を活かした畑作や酪農が盛んで、特に小麦・豆類・ジャガイモ・乳製品は全国的なブランドとなっています。生活の中では自然と調和する精神が息づいており、市民は地元産の新鮮な食材を使った料理を日常的に楽しんでいます。また、この地域特有の方言「十勝弁」には温かみがあり、人々の暮らしに親しみを感じさせます。
帯広市では、地域の絆を深める多くの祭りや行事が開催されています。代表的なものに「おびひろ平原まつり」や「勝毎花火大会」があり、十勝の夏を象徴するイベントとして広く知られています。冬には「おびひろ氷まつり」や「十勝川温泉彩凛華」が開催され、雪と光が織りなす幻想的な景観を楽しむことができます。これらの行事は、市民の手によって支えられており、帯広の豊かな文化と風習が今も脈々と受け継がれています。
特産品
- 豚丼： 帯広発祥の郷土料理で、香ばしく焼いた豚肉に甘辛いタレを絡めた逸品。市内には「ぱんちょう」や「とん田」など、老舗の専門店が並びます。
- 十勝ワイン： 隣接する池田町のワイン城で造られるワインは帯広市内でも人気。十勝産ブドウを使用した芳醇な味わいが特徴です。
- 六花亭・柳月の菓子： 六花亭のマルセイバターサンドや柳月の三方六など、帯広市を代表する銘菓が全国に知られています。
- 帯広牛乳・乳製品： 十勝平野の新鮮な生乳を使用した牛乳やバター、チーズは濃厚でコクがあり、地元ブランドとして高い評価を得ています。
- ジャガイモ・豆類： 小豆や大豆、男爵イモなど、豊かな畑作地帯ならではの高品質な農産物が多く、市内の直売所や「とかちむら」で購入できます。
年間イベント
- おびひろ氷まつり： 緑ヶ丘公園で1月末から2月初旬にかけて開催。氷像や雪の滑り台、夜のライトアップが冬の風物詩です。
- おびひろ平原まつり： 毎年8月中旬に中心市街地で開催される市最大の夏祭り。市民パレードやステージイベント、夜の盆踊りで賑わいます。
- 勝毎花火大会： 十勝川河川敷で行われる北海道屈指の花火大会。音楽と光が融合する演出は圧巻です。
- 十勝川温泉彩凛華： 十勝川温泉で毎年2月に開催。イルミネーションと氷のオブジェが幻想的な夜を演出します。
- とかちマルシェ： JR帯広駅前一帯で9月に開催される食の祭典。十勝全域の農畜産物やスイーツ、ワインが一堂に会します。
アクセス方法
- 飛行機： とかち帯広空港（OBO）を利用。東京（羽田）から日本航空（JAL）・AIRDO便で約1時間40分。空港から市街地へは車で約40分。
- 鉄道： JR帯広駅へは、JR新千歳空港駅から特急「スーパーおおぞら」で約2時間半。札幌駅からも直通特急が運行されています。
- 自動車： 札幌からは道東自動車道を経由して約3時間。帯広JCTから帯広川西ICを利用して市内へ。レンタカー利用者に人気のルートです。
- バス： 札幌から「ポテトライナー」などの都市間バスで約4時間。料金も手頃で、快適なシートが整備されています。
- 周辺アクセス： 十勝川温泉や中札内、美瑛、富良野などへの観光拠点としても便利で、レンタカーや観光タクシーの利用が推奨されます。
観光スポット
- 十勝川温泉 – 植物性モール温泉として有名で、美肌効果が高いと評判。周辺にはホテル大平原や観月苑など温泉宿が点在。
- 帯広競馬場（ばんえい十勝） – 世界唯一のばんえい競馬を開催。力強い馬たちのレースが見どころ。
- 真鍋庭園 – 世界各国の植物を集めた日本初のコニファーガーデン。四季折々の自然美が楽しめます。
- 緑ヶ丘公園 – 市民の憩いの場として親しまれ、帯広百年記念館やおびひろ動物園が隣接しています。
- 幸福駅・愛国駅 – 幸福と愛国、縁起の良い名前の旧駅舎が観光スポットに。記念切符やハートのモニュメントが人気です。
