| 人口 | 10,532 人 |
|---|---|
| 面積 | 203.93 km² |
| 人口密度 | 51.6 人/km² |
北海道空知総合振興局の南部に位置する栗山町(くりやまちょう)は、札幌市や新千歳空港、苫小牧市からいずれも車で約1時間の距離にある、アクセス良好な田園都市です。かつてはアイヌ民族が暮らした土地であり、明治時代に旧仙台藩角田藩士によって開拓が進められた歴史を持ちます。町名の由来は、アイヌ語の「ヤム・ニ・ウシ(栗の木の繁るところ)」に由来するとされ、自然との共生を象徴しています。
今日の栗山町は、農業を中心としたまちづくりが行われており、特に乳製品やジャガイモ、トウモロコシなどの農産物が特産として知られています。町の中心部には小林酒造をはじめとする歴史的建造物が並び、近年では「レンガ通り」や「くりやま煉瓦倉庫くりふと」など地域住民の手で再生されたまちなみも魅力の一つ。春には桜が咲き誇り、冬には雪あかりの幻想的な風景が広がるなど、四季折々に表情を変える自然と人々の営みが調和する町です。
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文化・風習
栗山町は、アイヌ文化の面影と明治開拓時代の歴史が共存する町です。旧角田村として開拓が始まり、農業を基盤とした暮らしが形成されました。今でも北海道特有の温かな方言が交わされ、地域コミュニティの絆が強く、祭りや地域活動を通じて伝統が受け継がれています。
代表的な行事には、厳冬期に開催される「栗山町雪あかり祭り」があり、町内が無数の灯りで幻想的に彩られます。夏には「栗山町夏まつり」が行われ、花火大会やステージイベントでにぎわいを見せます。また、町内にはアイヌ文化や開拓時代の歴史を学べる資料館もあり、地元産の乳製品や酒を使ったグルメが観光客にも人気です。
町を象徴する小林酒造や泉記念館などの文化財群は「炭鉄港」日本遺産にも認定されており、歴史を体感できる地域文化の核となっています。
特産品
- 栗山町産ジャガイモ:肥沃な空知平野の土壌で育まれたジャガイモは、ホクホクとした食感と甘みが特徴。地元ではコロッケやポテトサラダなど家庭料理にも欠かせません。
- 栗山産トウモロコシ:7~8月にかけて旬を迎え、糖度が高くみずみずしい味わいが特徴。茹でたてや焼きとうもろこしとして販売されるほか、地元のスープやピザにも使用されます。
- 栗山ミルク:地元の酪農家が生産する新鮮な牛乳で、濃厚ながら後味がすっきり。チーズやバター、アイスクリームなどにも加工され、町の特産品として親しまれています。
- 栗山りんご:秋に収穫される栗山産リンゴは酸味と甘みのバランスが良く、焼きリンゴやスイーツにも最適です。地元直売所で購入できます。
- 北の錦(日本酒):小林酒造が造る銘酒で、清らかな湧き水と地元米を使った芳醇な味わいが特徴。酒蔵見学や試飲体験も可能です。
年間イベント
- 栗山春まつり(4月上旬):春の訪れを祝うイベントで、町内の商店街や栗山公園で出店やステージが行われます。
- 栗山夏まつり(7月下旬):花火大会や盆踊りが開催される夏の風物詩。地元飲食店による屋台も並び、観光客にも人気です。
- 栗山秋まつり(9月中旬):収穫を祝う秋の祭典で、農産物直売や郷土芸能の披露、音楽イベントが行われます。
- 雪あかり祭り(2月上旬):雪と灯りが織りなす幻想的な光景が町を包みます。栗山駅前や栗山公園がライトアップされ、写真愛好家にも人気。
- 冬のイルミネーション(12月~2月):町中心部や栗山公園に華やかなイルミネーションが灯り、冬の観光名所となります。
アクセス方法
- 飛行機:最寄りの新千歳空港から車で約40分。全国主要都市から直行便が多数運航。
- 電車:JR栗山駅(室蘭本線)利用。札幌から岩見沢経由で約70分。
- バス:北海道中央バス「高速くりやま号」で札幌駅前バスターミナルから約70分。
- 自動車:道央自動車道「岩見沢IC」または「追分町IC」から車で約25分。札幌・苫小牧・千歳からいずれも1時間圏内。
- タクシー:栗山ハイヤーを利用可能。町内・空港間送迎にも対応。
観光スポット
- 小林酒造・北の錦記念館 – 100年以上の歴史を誇る酒蔵。見学や試飲が可能で、文化財にも指定。
- 小林家 – 小林酒造の創業家住宅を改修した文化施設。喫茶や展示が楽しめます。
- 栗山公園 – 町を代表する総合公園。桜並木や無料の「なかよし動物園」、キャンプ場、ハイキングコースを備えています。
- オオムラサキ館 – 国蝶オオムラサキの生態展示を中心とした自然学習施設。昆虫・水生生物の観察も可能。
- くりやま煉瓦倉庫くりふと – 歴史的煉瓦倉庫を再利用した複合施設。カフェやファブラボ、展示スペースがあり地域交流の拠点となっています。
- 栗の樹ファーム – プロ野球監督・栗山英樹氏が町民と共に建設した私設野球場。外観見学可(内部非公開)。
- 泉記念館 – 開拓者・泉麟太郎の功績を讃える資料館。町の歴史と開拓の軌跡を学べます。
- 泣く木跡 – 開拓時代の伝承が残る霊木跡地。現在は「泣く木二世」が植えられています。
