| 人口 | 7,841 人 |
|---|---|
| 面積 | 505.79 km² |
| 人口密度 | 15.5 人/km² |
北海道のオホーツク海沿岸に位置する湧別町(ゆうべつちょう)は、豊かな自然と歴史が融合した町です。古くからアイヌ文化の影響を受け、明治時代の開拓によって現在の町の基盤が築かれました。町の中心を流れる湧別川や、隣接するサロマ湖の雄大な景観が特徴で、四季折々に異なる美しさを見せてくれます。主要産業は農業・酪農・漁業であり、特に乳製品やホタテ、カキなどの海産物が知られています。地元の方々は自然と共に生き、北海道方言を交えた温かい人柄で訪れる人々を迎えます。地域では、春から冬にかけてさまざまな祭りやイベントが開催され、観光客と町民が一体となって楽しむ姿が見られます。湧別町は、自然・人・文化が調和する北海道らしい暮らしを体感できる町であり、その穏やかで温かい空気が訪れる人々の心を癒します。
文化・風習
湧別町の文化は、アイヌの精神と開拓時代の歴史が共存するユニークなものです。町の成立は明治期の屯田兵による入植に始まり、現在も「北兵村」「南兵村」といった地名にその名残を見ることができます。町では北海道弁が日常的に使われ、郷土愛と連帯感が強く、地域コミュニティの結びつきが深いのが特徴です。 産業面では酪農と農業が中心で、サロマ湖畔では漁業も盛んです。自然との共生を重視した生活が根づき、地元産の牛乳や野菜、ホタテなどは町の誇りでもあります。 また、文化活動も活発で、「湧別原野オホーツククロスカントリースキー大会」や「かみゆうべつチューリップフェア」などのイベントが町全体を盛り上げています。冬には雪灯籠が灯る「湧別雪あかり」も人気で、幻想的な光景が訪れる人々を魅了します。地元住民によるクラフト体験や、アイヌ伝統文化を学べるワークショップもあり、訪問者に地域の魅力を体験する機会を提供しています。
特産品
- 湧別牛乳・乳製品: 湧別町の酪農家が生産する新鮮な生乳を使用した牛乳やチーズ、ヨーグルトは濃厚な風味が特徴。JAゆうべつ町などで購入可能。
- 湧別産ホタテ・カキ: オホーツク海とサロマ湖の恵みを受けたホタテやカキは、甘みと旨味が凝縮された逸品。オホーツク湧鮮館で新鮮な海産物を購入できる。
- 湧別町産アスパラガス・タマネギ: 冷涼な気候と肥沃な土壌で育つ湧別産アスパラガスやタマネギは全国的にも評価が高い。
- 湧別リンゴ: 日本最北のリンゴ産地として知られ、寒暖差による濃厚な甘みが特徴。秋にはリンゴ狩り体験も開催される。
- 湧別ハチミツ: サロマ湖周辺の花々から採れる天然蜂蜜。香り高く、料理やデザートに最適。
年間イベント
- 湧別原野オホーツククロスカントリースキー大会: 毎年2月に開催される、オホーツクの大地を滑る冬の名物大会。全国から多くのスキーヤーが集う。
- かみゆうべつチューリップフェア: 5月上旬〜6月上旬にかけて開催される北海道有数の花の祭典。約200品種・120万本のチューリップが咲き誇る。かみゆうべつチューリップ公園で開催。
- サロマ湖100kmウルトラマラソン: 6月に開催される国際的大会で、湧別町を通過点とする。日本を代表するウルトラマラソンの一つ。
- 湧別サロマ湖龍宮えび・ホタテまつり: 8月に行われる夏の味覚イベント。ホタテやエビなど地元海産物の直売や屋台が並ぶ。
- 湧別町産業まつり: 秋の収穫期に合わせて開催されるイベントで、農畜産物の販売や地元グルメ屋台、音楽イベントなどが行われる。
アクセス方法
- 飛行機: 最寄りはオホーツク紋別空港。東京(羽田)から直行便で約1時間45分。空港から湧別町中心部までは車で約50分。
- JR: JR石北本線遠軽駅が最寄り。駅から町内へはバスまたはタクシーを利用(約25〜40分)。
- バス: 北見方面からは北海道北見バス、紋別方面からは北紋バスが運行している。
- 車: 旭川方面からは旭川紋別自動車道(E39)を利用し、開通区間終点の遠軽を経由して約2時間30分。札幌からは約4時間30分。
観光スポット
- かみゆうべつチューリップ公園 – 約200種のチューリップが咲き誇る花の名所。春の訪問がおすすめ。
- 道の駅 愛ランド湧別 – 観覧車「ファミリー愛ランドYOU」などを併設する観光拠点。子ども連れに人気。
- サロマ湖鶴沼原生花園 – 初夏にはサンゴ草(アッケシソウ)が湖畔を赤く染める絶景スポット。
- 五鹿山公園 – 展望台から町とサロマ湖を一望できる公園。春は桜、冬はスキーが楽しめる。
- 中湧別駅記念館 – 廃線となった名寄本線の旧駅舎を保存した資料館で、鉄道ファンにも人気。
- 龍宮台展望公園 – サロマ湖の風景を見渡せる展望台。晴れた日には知床連山も望める。
